
世界各地の天然ガス田では高濃度の(時には50%を超えることも)H2Sガスが存在します。
H2Sは匂いの度合いが濃度の指標にならないため、特に危険です。H2Sには特有の「腐った卵」の匂いがし、人間は低濃度(ppbレベル)から嗅ぎ分けられますが、濃度が高くなっても(許容限度の10ppm)匂いがそれだけきつくなるかといえばそうではなく、逆に致死量レベル(100ppm)では匂いを嗅いでからでは間に合わないのです。
これまでH2Sセンサの問題点
従来のH2Sセンサーは1)メンテナンスコストが高い、2)応答が遅い、3)エリアをカバーできないなどの問題点がありました。他にも高温・低温の場所や海に近く高湿度の場所等に設置するとうまく動作しないなどの問題もありました。
Boreal Laser社のオープンパスTDLASレーザーガス分析計システムは天然ガス田におけるH2S(や可燃性のメタン)などの漏えいを速い応答かつ信頼性のあるデータでモニタリングできます。
TDLASレーザーガス分析計の光路長は最大750mまで可能です。TDLASレーザーガス分析計GasFinder2はガス田定置のH2S濃度モニタリングとしても、建設現場で短期的に作業員の安全を守る漏洩検知としても組むことができます。
マルチパスTDLASレーザーガス分析計のメリット

マルチパスTDLASレーザーガス分析システム用のGasFinderMCは様々なアプリケーションで作業安全のための漏洩監視システムとしての実績があります。
GasFinderMCは酸性ガス(H2S)が発生する現場で24時間365日連続でマルチパス(光路)をモニタします。
GasFinder製品の応答は約1秒であり、即座の漏えい検知および酸性ガス発生現場で使われる空気冷却機のシャットダウンには適したシステムです。
Boreal製品は酸性ガス発生現場、輸送、および精製の安全管理で10年以上の実績を積んでします。






TDLASレーザーガス分析計のプローブを8本設置して、
HF濃度をモニタリング。HF濃度が高くなる煙道は
瞬時にしてわかります。

アルミニウム精錬炉室天井に設置した
TDLASレーザーガス分析計測定による
HF濃度。14:20~16:35にかけて陰極が
交換された。16:00に濃度が低下しているのが
簡単に見てとれます。
TDLASの原理・構造についてはこちら