TDLAS適用例(1) 埋立地メタン濃度マップ作製

埋立地における温室効果ガス発生

埋立地は人類の活動由来のメタンのうち13%を発生します。

これまで効果的な温暖化ガス測定技術がなかったため、ゴミ処理業者が効果的な温暖化ガス削減対策を打ち出すことができませんでした。

TDLASガス分析器を使って測定することで温暖化ガス削減対策のベースラインを策定し、削減を実際に確認することができます。メタンの検出感度は光路長1mにつき1ppmです。CO2の測定もできます。

これまでの測定技術における問題点

  • ガス採取用のFlux Chamberは設置ポイントの地形を損壊し、測定結果が変化する
  • Flux chamber地点ごとの測定のため、エリアをカバーできない
  • 試料バッグへの採取では研究室的なデータしか得られず、連続的データが得られない。
  • 赤外線カメラによる測定では定量分析も連続分析もできない。

TDLASレーザーガス分析計のメリット

TDLASはTunable Diode Laser Absorption Spectroscopyの略で近赤外波長可変半導体レーザー吸収分光法と呼ばれます。

レーザースキャンと吸収が起こる波長域の重ね合わせ
レーザースキャンと吸収が起こる波長域を重ねると..
それぞれのレーザー光が吸収されピークを形成します
それぞれのレーザー光が吸収されピークを形成します。

  • 上記のようにあるガス種のピークに合わせ、装置を設定するので他成分のピーク干渉による誤報の心配がありません。またレーザーですので応答が早く、瞬時に測定結果が得られます。
  • 校正セルが装置内に組み込まれていてセルフ校正するために、ユーザーによる校正が不要です。
  • レーザーは長寿命で、連続して動いている部分がないため不具合を起こす要因も少なくメンテナンスが容易かつランニングコストも抑えられます。
  • 野外をオープンパスで回転マウントに設置して360°回転して測定することで、Flux Chumberに採取してのガス測定とは違いエリアで、ターゲット地域をモニターできます。

TDLAS分光法による分析のアドバンテージ詳細は「TDLASレーザーガス分析計」のページにあります。

TDLASレーザーガス分析計の2つの流れ

現在、TDLAS分析技術において2つの有効な手法が考案されています: 

 

スキャニングオープンパスTDLAS

米国環境庁との共同研究がさなれている手法です。

Scanniing Open-path TDLAS

システム構成:

TDLAS分析計 1

精密スキャナスタンド 1

レトロ反射鏡 必要ポイント分

PCおよびソフトウェア 1

精密スキャナスタンド仕様:

IP65準拠2軸プラットフォーム

精度: 0.006°

パン: 360°

傾斜: 120°

回転速度: 10°/秒

ワイヤレス制御

 


GasFinder2用 自動スキャニングマウント

GasFinder2用 自動スキャニングマウント

Boreal Laser Inc.製GasFinder2は、近年オープンパスの雰囲気モニタリングの様々な分野で使用されてきています。 GasFinder2の小型軽量(5kg未満)、校正不要、バッテリー駆動という点が支持されているからです。 アラインメントは容易かつ安定しています。操作も簡単で1時間説明を受ければ誰でも操作できるでしょう。GasFinder2システムは10分以内にセットアップして動作させることができます。

このGasFinder2検出器に自動スキャニングマウントを装備するとGasFinder2の有効性が更に高まります。この自動スキャニングマウントは水平360度および垂直120度の自動スキャンが可能です。もちろんソフトウェアで制御可能です。GasFinderの応答は光路に依存しません。したがってレトロリフレクターを複数個設置することで、複数光路を迅速に測定できます。5から10本までの光路なら1分以内で測定できます。


車載TDLAS(航空機などにも搭載します)

[システム構成]

1. GasFinder FCユニット

2. 電源: 車から電気を取りこみます。

3. プローブ:乗り物に応じて選択します。

 

以下マルチパスシステムを構成するための

コンポーネントです。

1. GPSレシーバー

2. データログ用PC

3. 内臓アラーム付ディスプレイ

 


上記コンポーネンツを乗物に搭載します。

車載TDLASシステム
車載TDLASシステム

スペインの埋立地のマッピング

スペインのランドフィルマッピング

TDLASの原理・構造についてはこちら